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ヘルスプラネット

2012.02.23 Thursday

最近のお客様方の「健康維持」意識

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開局してから暫く日が経ったある頃、とある年配のご婦人が当薬局にご来店され、
「健康食品について相談したい」
 
とお尋ねになられました。
よくよくお話をお伺いすると、以前より「にんにく卵黄」「もろみ酢」「DHA&EPA」等といった健康補助食品類を購入されており、一般用医薬品であれば「キョーレオピン」を疲労時に頓服として服用されているとの事。
そのお客様は、前々から病院嫌いという事もあり(こうしたお客様、薬剤師として現場で働くようになってから結構な人数に御逢いしているのですが)、自分自身で薬局・ドラッグストアにて健康補助食品を購入し、病気の予防を図っていると仰いました。それは良い事なのですが、自己流の情報収集による判断で購入されており、薬剤師や登録販売者に相談無しに買い物かごに入れてレジへ行く、といった行動をされていたそうです。情報収集の手段は?というと、ご近所の方との井戸端会議で噂に聞いた事(この〇〇という健康食品は高血圧に良いらしい等)や、TVやラジオ、雑誌で得たとの事。
そして、さすがに「こんなに飲み過ぎかしら」と不安になり、相談に来られた訳です。
確かに普段から「健康維持」を意識される事は非常に重要な事であり、「予防」に勝る治療は有り得ない訳ですが、私はそのお客様に、
「明らかに不要、というより健康補助食品の主旨、目的がダブっているのが結構あります。こちらとしては、それは商売している訳ですから、多く売れれば儲かりますが、私とて若造であっても医療人の端くれ、その倫理上何でもかんでも無駄なものをお売りする訳にはいきません。購入前に専門家に相談するのが先です。TVやら雑誌やら、情報に踊らされてはいけません。そうした健康補助食品は医薬品ではありませんから、薬事法という法律上、具体的な効能効果、病名を出して〇〇に効く、という表現は出来ませんが、それぞれにコンセプト(主旨)があり、お客さん(基本的に私は患者様、お客様と接する際「親近感を醸し出す」目的で、「様」ではなく「さん」付けで話します)の血統的な遺伝(糖尿病の家系である等)、体質、気になる事を十分お聞きしてから、商品をお勧めしています。中には、とある医薬品を服用されている場合は、摂る事を控えるべき健康補助食品もある訳でして、例えば、有名な話ですとワーファリンという血管に栓が出来てしまう現象を改善する薬がありますが、この場合、クロレラの様にビタミンKを多く含む商品は飲んではいけません。ワーファリンの効果が落ちてしまい、かえって不健康な状態を招きます。」(長文失礼)
といった事をお話ししました。お客様は十二分に納得された様子で、
お客様:「いやー。私、無駄なお金遣ってたんやなぁ。そんなにめちゃくちゃ高いもん買ってた訳やないんやけど…。」
私:「一回一回の買い物は安くつかせたつもりでも、積もり積もったら知らん間にすごい金遣ってた事に気づくでしょ。ちゃんと家計簿つけんとね。取り敢えず、どんな事が気になりますの?」
お客様:「そうですなぁ。やっぱり「疲れ」かなぁ。何か体がだるい事が多くて。それも一日中。調子ええ時はええんやけど。あと、血圧計は持ってるから、毎日朝晩測ってるんやけど、(中略。年齢からして正常レベル)
一回医者に血液検査してもろて、コレステロール高いで。まだ薬飲む段階ちゃうけど、脂っこいもんは食べんときや言われた事ありますわ。出来るだけ控える様にはしてるけど、結構天ぷらとか好きなんですわ。やっぱり食べん方がええかな?」
私:「食べるなって殺生な事は言わんけどね。お医者さんが脂物控えろ言わはったんは、何も「絶対あかん」いう訳やなしに、控えめにしろ、量を控えめにしろ、そういう事を言いたかったんやろうね。大体、人間にとって必要な脂分もあるからね。健康補助食品やったら、「キトサン」とかがええと思うよ。脂分を包み込んで、外へ放り出すようにしてくれるんよ。脂っこいもん食べた後で飲んだらええわ。ちなみにお客さん、エビとかカニにアレルギーとかない?」
お客様:「うん。アレルギー一切無し!あ、花粉症はあるわ。いつも2月頃から。それは関係ありませんの?」
私:「ないない(笑)。キトサン言うんは、エビとかカニとか材料に作られてる事が多いんですわ。これが大事な事言うんですわ。さっき言いましたやろ?買う前に相談してねって。もしアレルギーあるのに知らんとキトサン自分の判断で買うてたら、困った事になるんよ。」
お客様:「せやなぁ。薬と同じや思うて買わんとあきませんわ。で、先生、キトサンって何?アミノ酸みたいなもん?」
私:「キトサンは動物由来の食物繊維ですねん。アミノ酸とはまた違いますわ。あと、キョーレオピンは頓服みたいに使うよりは、毎日飲んだ方がええ思います。若いうちは頓服みたいに飲んだ方がええんやけど、そこそこ歳食ったら、内臓の機能もどうしても落ちるから。特に肝臓はね。キョーレオピンって高い買いもんかも知れんけど、他に無駄なサプリメント買うてるお金あったら、その分の予算そっちに回したらええんちゃいます?むしろ、その方が結果として安い思います。あと、黒酢やったな、飲んではるのは。それは続けてもええです。アミノ酸色々バランスよく入ってるからコレステロール下げるのにもええと思いますし、体の怠いのも改善してくれますわ。取り敢えず、それだけでええでしょ。にんにく卵黄とDHAは要らん思います。」
お客様:「よっしゃ!有難う!そうするわ。じゃ、お会計してくれはる?」
私:「おおきに!ああ、あと、お医者さん行くの嫌や言うてはったけど、血液検査は定期的にでも受けに行っとかはった方がええ思いますよ。肝機能やらコレステロールやら、きっちり測っとかんとね。あと、健康補助食品だけやなしに、運動も無理の無い範囲でええから、やっときなさい。それと、天ぷらとか揚げ物作るときは、こまめに油は新しいのと取り換えるようにね。勿体ないから言うて古い油に継ぎ足し継ぎ足しとかはあきませんよ。生活習慣の見直しが一番大事な事です。」
お客様:「有難う御座いました。長々お話してしもてごめんね。」
私:「いやいや、こっちこそ長々お話して申し訳無い。」

こんな感じで相談(ていうか商談??)を終え、商品をお買い上げ頂きました。そのお客様は、数日後近所のクリニックにて血液検査を受け、結果は脂質、肝機能共に年相応、他も問題なしとDr.よりお話しされ、以来当薬局の常連になって頂いています。今の所、処方せん医薬品服用の必要性がないとの診断である為、その方からは処方せんこそ受けていませんが、それはそれで結構な事であると思います。こうした意識を、いつまでも持ち続けて頂ければ、と。ただ、やはり加齢と共に何かしら体にガタが来るのは仕方無い事で、いずれは何かしらの形で医療用医薬品の服用の必要性は顕れるでしょうし、ご本人もその辺は十分承知されているとの事です。
ですが、やはり「予防」の意識を持ち続ける事によって、疾病の程度も軽く抑える事は出来る筈です。医薬品の服用も最小限で済む様になる事で医療費の削減にもつながる事は想像に難くないです。医療費の多くは「薬剤費」で占められているとの事。国が薬価の安い「ジェネリック医薬品」(別名:後発医薬品)を強く推し進めている事からも、その事が解ります。
少し話が脱線しましたが、当薬局にはこうした健康補助食品あるいはそれに近い医薬品購入目的に来局される方もそれなりにいらっしゃいます。病気の「予防」と、症状悪化及びそれに伴う合併症の「予防」、この意識を皆様にお持ち頂ければ・・・。

因みに、私は「健康食品」という呼び方にいささか違和感を感じます。「健康維持の為に食事を摂る」という考え方からすれば、そう思われませんでしょうか。文中でも私は「健康【補助】食品」と呼んでいます。つまりは食事で補えきれない栄養素(ビタミン・ミネラル・タンパク質(アミノ酸)など)を補う為の商品、言い換えれば「サプリメント」(
Supply=補う)と同義ですね。

文中に出てきたサプリ「キトサン」の一例。
本文中に出てきたサプリ「キトサン」の一例。有名サプリメントメーカー「DHC」様の商品。他社の本格的なものに比べて安価で、若者向け。

最近、お客様より要望があった医薬品「コンクレバン」。慢性疲労に効果。
お客様から要望があり、販売した「コンクレバン」。サプリメントではなく
第3類医薬品。肝臓エキスや各種アミノ酸・ビタミン類配合の抗疲労効果抜群の
お勧め商品。

昔から有名な「命の母A」。当店にて取扱い中。女性の更年期障害治療薬の一つ。
昔から有名な「命の母」。女性の更年期障害の諸症状に有効な医薬品。
一説では、あの与謝野晶子も愛用していたとか・・・。

「苦さ」が効く恵命我神散
これまた有名な漢方胃薬「恵命我神散」。

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